前回に引き続き、2014年にオープンした直営21店舗目、保谷店開発当時の様子。
いよいよ工事スタート!というところから。
業者によって、いろいろやり方はあると思いますが、私達は壁・天井を剥がして、内見では見る事の出来ない、細かい構造を調べることから丁寧に工事をスタートしていきます。
これ、何気に緊張の瞬間なのですが、開けてビックリ。
(思ったよりもしっかり出来ているね。)
(思ったよりも天井高いね。)
などなど新たな発見ができます。
つまり得する事もあれば、損することもあるのです。このときは実際開けて見て、
「天井が思ったよりも低い。」
「エアコンスペースが足りない。」
「電気の容量が足りない。」
という事実が発覚しましたので、前向きに修正を重ねることが必要でした。
店舗全体のイメージを沸かせる
調査を一通り終えたら現実を整理して、店舗全体のイメージを膨らませていきます。
物件工事前の確定していたことは
◯新築ビル特有の最新設備
△天井が低い
◯排水の設備は完璧
◯窓が多く開放的
◯駅前立地
△電気の容量が案外少なかった
△上が住居なので防音性が必要
△真ん中に大事な柱がある
◯新築なので工期にゆとりがあった
良い点を活かして、マイナスを少しでも埋める。という原理原則に則って、「それぞれの点を線でつなぐアイディアを膨らませて面で表す。」という作業に入っていきます。
ちょっとしたワクワク感も大事
柱が沢山、これを活かさなければいけません。
たくさん調べた資料から得たアイデアは、
・天井の低さをクリアすること
・防音性を併せ持つこと
「洞窟風の通路を通って店内に入る。」
↓
「洞窟をくぐると、天井が高く感じられ開放感のある店内。」
↓
「中央に、遺跡を感じさせる柱が数本立っている。」
↓
「その奥には、トムソーヤ風のコテージがある。」
このようなストーリーで保谷店の開発は進んでいきました。
無駄なスペースは有益な投資
大体のイメージ、コンセプトが決まってくると、具体的な平面図の立ち上げに入ります。
職人さんの仕事は平面図を中心に展開されて行きますので、ミスがあると大変なことに。
この工程が一番難しいところです。
まずは、マーケットを参考にした売上予測を根拠に、
・テーブル数
・カウンター数
・店内トータル席数
を弾き出し。
この席数をしっかりと回転させる為の、
・必要設備
・冷蔵庫容量
・冷凍庫容量
を計算し。
ワクワク感と緻密さを両立させる為の、
・お客様の導線。
・スタッフの導線。
・宴会等を踏まえた無駄の無い席配置。
・おもしろ空間の為の無駄なスペース創り。
(やっぱり、遊びも必要です。)
無駄なスペースというのは、ゆとりがあるということ。
・お客様が感じる居心地
・店内パット見の開放感
・スタッフの動線
ということで、結果的に有益となる無駄なスペースを創ることで、ワクワク感を演出しながら、ポテンシャルの高いお店を創っていきました。
よくあるぎゅうぎゅう詰めの、大衆居酒屋さんも好きですが。笑
次回は木工事〜店舗完成までの内側を一挙公開します。
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